当館で、第1水曜午後に開催中の「金繕い教室」をご紹介します。
「金繕い」は、欠けたり割れたりした器を漆で修復する日本古来の技法で、「金継ぎ」ともいい、古くは「漆継ぎ」「漆繕い」と呼ばれていました。
器の欠けや割れの部分をパテや漆を使って接着・補修をし、元の形にととのえ15〜20分乾した後、金泥や銀泥をのせて仕上げます。
使い慣れたお皿やお気に入りのカップなどが割れてしまっても、「金繕い」の手法で再び使い続けることができ、 器に金を施すことで新しい趣きや味わいが生まれます。
教室では、身近にある食器から、ガラスや漆器などのお直しも指導されています。また、遊び感覚を入れ、
全く違った用途に仕上げることも可能。
※漆はかぶれない〝新うるし〟を使用しますので安心です。
★「金繕い」工程の例 〜欠けた器のお直し〜
①欠けた状態の器
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ティーパック置きの先が欠けた状態
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②パテで元の形を作る
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欠けた部分をパテで成形
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③パテの上に新うるしを塗る
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濃い茶色の部分が新うるし。15〜20分くらい乾かします。
(新うるしは乾きすぎると金や銀はのりません)
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④新うるしの上に純金泥を蒔く
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金で仕上げた状態。1週間〜10日ほど乾かします |
そして、金がとれないようにコーティングの新うるしをのせて一ヶ月ほど乾かし、
その後使用できます。
★当館教室展覧会 出展時の様子
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「傑作!できばえおみごと展」での作品展示(2018年3月) |
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漆塗り箱、ガラス皿、陶器など |
割れや欠けであきらめていた器を再びよみがえらせ、暮らしの中に再び取り
入れる「金繕い」。
年齢や性別を問わず、未経験から気軽に始められます。詳細は、教室案内を
ご覧下さい。